ワーママ育休中のリアル×副業×お金

30代育休中のママです。ブログ初めました。副業や人生のことなど有益な情報を発信していきたいと思います。

【書評・レビュー】今から始める戦略的人生計画 35歳の教科書

なんとなく将来に不安を感じたり、

自分はこのままで良いのかなんて

考えることはありませんか?

私は夫婦共働きで、生活に困っているとか

そういう状況ではありませんが

昨今は大手企業でさえリストラがありうる時代。

 

AIやテクノロジーの進歩で自分は社会から

いつ必要とされなくなるのか・・

会社という組織の外に出た時自分には何が残るのか。

私はそんな不安にかられることがたまにあります。

 

この本を手に取ろうと思ったきっかけは、

たまたま下記のyoutube動画を目にしたことです。

 

たった一度の人生を変える勉強をしよう(藤原和博) - YouTube

 

こちらは2015年の講演動画であり、内容がとっても刺さったので著者の本を読んでみることにしました。なんとこの本の発行日が2009年ということにも驚きます。

今の時代の流れを書いているかのようです。

自分の年齢と近いタイトルだったため手に取りましたが、20代のうちに是非読んでおきたい本でした。私が特に重要だと感じた部分を私の考えも交えてレビューしていきます。

 

 

著者ついて

藤原和博(ふじはら かずひろ)教育改革実践家

 1955年生まれ。78年東京大学経済学部卒業後リクルート入社。東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任。93年からヨーロッパ駐在、96年から同社フェロー。03年4月から杉並区立和田中学校校長に、都内では義務教育初の民間人校長として就任。キャリア教育の本質を問う[よのなか]科が『ベネッセ賞』、新しい地域活性化手段として「和田中地域本部」が『博報賞』、給食や農業体験を核とした和田中の「食育」と「読書活動」が『文部科学大臣賞』をダブル受賞し一挙に四冠に。

出典:藤原和博のよのなかnet

「みんな一緒」から「それぞれ一人一人」の時代へ

 日本は「成長社会」から「成熟社会」へと変化を遂げている。良い学校に進み、一流企業に勤めれば将来は安泰。「みんな一緒」の流れに乗っていけば社会全体が発展していくため、目的地に辿り着くことができた。

 高度成長期はモノが人々を幸せにしてくれる時代だった。3C(カラーテレビ、クーラー、自動車)と呼ばれる「三種の神器」を手に入れることが豊かさの象徴であり、消費も広がり、企業の業績は伸び、日本の経済はどんどん成長していった。 しかし、現代はもはやモノは我々を幸せにはしてくれなくなった。

 現代は、「多様化」、「複雑化」、「変化」が物凄いスピードで進んでいく「成熟社会」である。

 

20代は千本ノック、30代は迷え

 10代のうちに「集中力」と「バランス力」を身に着け、基礎固めをする。20代は夢中になれることを見つけられる時期。「これだ」と思うことにとことん打ち込み、プロとしてのスキルを身に着ける時期。30代は20代で培ったスキルをどう生かすか、じっくり考えるべき時。また、会社以外に打ち込めることを見つけること。40代、50代になった時に仕事で培ったスキルと合体させたときに大きなパワーになれるものであればなお良い。

 

「ダダダの無限サイクル」で実行と修正を繰り返せ

 ビジネスパーソンであれば誰しもが一度は耳にする「PDCAサイクル」。

  • プラン₌計画(P)、②ドゥ₌実行(D)、③チェック₌評価(C)、④アクト=改善(A)

 この①~④を繰り返していくことで精度を高めるという考え。しかし、変化が激しい成熟社会では①~④をきっちり踏んでいては間に合わない。そのため②→④DADAサイクルをいち早く繰り返していく「修正主義」で実行と改善を繰り返していくことが求められる。

 

「正解」はない。「納得解」を探す

 成長社会では、与えられた問題に教えられた「正解」を導き出す力が求められた。しかし、「それぞれ一人一人」の成熟社会では万人に共通する答えなどない。変化と、多様化、複雑化が増すこの社会では自分自身が納得でき、かつ他人をも納得させられる「納得解」を求めていくしかない。

 

クリティカルシンキング(複眼的思考)を養え

「超便利社会」になった現代は、インテリジェンスが社会に埋め込まれている。

機械もよく喋るようになった。コンビニに入って買い物をする時、

無意識のうちに本当は必要ではないものも購入してしまうこともありますよね。

それはコンビニが潜在的なニーズを含めた客の購買動向を見極める

システムになっているということ。

 

確かにそんなこと考えてみてもみなかった。

便利な社会に踊らされて、私たち自身が考える必要性がなくなってきている。

そんな状態に慣れている私たちはクリティカルシンキングなんぞ

意識しなければ、養うことは難しいですよね。

 

クリティカルシンキング(複眼的思考)を養うには

「そこには何か裏の事情があるのではないか」

「こっちの視点に立てば、何か違った事実が見えてくる」

等の着眼点を持つことが大事。

 

身近なところでいうと、ニュースのコメンテーターの解説に

疑問を持つことから始められる。

これまでの常識を疑うこともクリティカルシンキングの訓練の一つ。

 

例えば、新製品を買う前に、「本当にいいものを大事に使って知恵で使いまわす方法はないか」と考えてみる。

「この仕事は向いていない」と辞める前に、「この仕事で学べることはないのか」を

自問してみる。等

 

組織内個人を目指せ

  企業は個人にとって最高の修行先(ビジネススクール)であると筆者は説く。会社に埋没するのではなく、会社が蓄積した資産を使い、会社の中で自らを磨き上げ自営業をやる感覚を持つ。そうすれば個人がブランドになる可能性もある。

 「寄業人」としての生き方で自分の力を伸ばしてく。つまり、組織に属しながら個人を押し出していく働き方。組織にとってもメリットになり、かつ自分の「スキル」を掛け合わせて合意できる「ツボ」をみつけ発見していく。個人の力を仕事に生かし、組織に取り込んでいく。

まとめ

 家族や友人関係以外、社会の中での自分の存在価値は、サラリーマンは特に会社名や肩書こそが自分の存在価値なのではと私は時たまふと思います。

 藤原さんはこの本を通して、「●●会社の●●さん」で終わるのではなく個人としてのスキルを磨いて伸ばして、自分らしく生きていくことの大切さを教えてくれていると思います。

サラリーマンが決して悪いということではないし、組織人として生きていくことも大切です。会社という大きな組織があるこそ生み出せることもあるし、世の中を豊かにした物や技術だって会社がなかったら産まれていなかった。

 これからの時代を担う若者には、組織を大いに利用しながら個人としてのスキルを伸ばしていきたいですね。